社内ポッドキャストを始めたのは1年前。最初は録音→編集→文字起こし→公開まで1エピソードに6時間かかっていた。30分の会話を収録するだけなのに、その後の作業が本当にしんどい。特に「えーと」「あのー」を手動でカットする編集作業が地獄だった。
AIツールを導入してから、同じ工程が2時間に短縮された。特に文字起こしと「無音・フィラー除去」の自動化は革命的だった。2026年4月時点で試した5ツールを比較する。
5ツール比較表
| ツール | 月額 | 文字起こし | ノイズ除去 | フィラー除去 | 編集機能 | 日本語対応 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Descript | $24 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
| Riverside | $15 | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
| Adobe Podcast | 無料〜 | ○ | ◎ | △ | △ | ○ |
| Podcastle | $12 | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
| Auphonic | $11 | △ | ◎ | △ | △ | ○ |
第1位: Descript——テキスト感覚で音声を編集できる
Descriptの最大の特徴は「文字起こしテキストを編集すると、音声もそれに合わせて編集される」こと。つまり、文字を消すだけで音声のその部分もカットされる。Wordで文章を直す感覚で、ポッドキャストの編集ができる。
僕が最初にこれを使ったとき、30分の音声からフィラー(「えーと」「まあ」)を除去する作業が、手動だと45分かかっていたのが、ワンクリックで3秒で完了した。正直、感動した。
月額$24(約3,600円)は安くないが、編集時間が1エピソードあたり3時間→1時間に短縮されたことを考えると、時給換算で確実に元が取れている。
Studio Sound機能を使えば、自宅の反響のある部屋で録っても、スタジオで収録したかのようなクリアな音質に補正してくれる。これは同僚にも「え、どこのスタジオ使ってるの?」と聞かれたくらい効果がある。
デメリットは日本語の文字起こし精度がやや英語に劣ること。体感で英語95%、日本語85%くらいの精度。固有名詞や専門用語は手動修正が必要になる場面がある。
第2位: Riverside——リモート収録ならこれ一択
ゲストとリモートで対談する形式のポッドキャストなら、Riversideが最適。各参加者のローカルで個別に録音するので、ネット回線が不安定でも音質が劣化しない。Zoomの録音機能だと相手の音声が圧縮されてガビガビになるが、Riversideならそれがない。
月額$15で、4Kビデオ録画も含まれる。ビデオポッドキャストも同時に制作できるのは効率的。僕は月2回のゲスト対談をRiversideで録って、音声はポッドキャスト、映像はYouTubeに出している。
AIによる文字起こしと要約機能もあり、ショート動画用のハイライトを自動抽出してくれる。30分の対談から「最も盛り上がった60秒」を自動で切り出してくれるのは、SNS投稿の素材作りに重宝している。
第3位: Adobe Podcast——無料で音質補正したいならこれ
Adobe Podcastの「Enhance Speech」機能は無料で使えて、音質補正のレベルが高い。カフェで録った雑音だらけの音声が、静かな部屋で録ったかのようにクリアになる。
僕は出張中のホテルで急遽収録することがあるが、エアコンの音やカーテンの反響が入る。Adobe PodcastのEnhance Speechに通すだけで、ノイズが消えて聞きやすくなる。処理時間は30分の音声で約5分。
ただし編集機能は簡素で、本格的なポッドキャスト制作にはDescript等と組み合わせて使うのが現実的。「録音→Adobe Podcastで音質補正→Descriptで編集」というフローが、僕の現在のベスト。
第4位: Podcastle——コスパ重視ならこれ
月額$12で、録音・編集・文字起こし・ノイズ除去が一通り揃う。Descriptより安く、機能も必要十分。ブラウザベースなのでインストール不要。
AI音声合成機能があり、テキストを入力するとナレーションを自動生成してくれる。イントロやアウトロを毎回自分の声で録り直す手間が省ける。ただし日本語の音声合成の自然さはまだ発展途上という印象。
第5位: Auphonic——マスタリングの自動化に特化
録音後の音量調整(ラウドネス正規化)とノイズリダクションに特化したツール。ポッドキャストの「仕上げ」に使う。月額$11で2時間分の処理が可能。
Apple PodcastやSpotifyが推奨するラウドネス基準(-14〜-16 LUFS)に自動で合わせてくれるので、配信先ごとの音量調整が不要になる。僕は編集が終わった音声を最後にAuphonicに通してから配信している。
ポッドキャスト制作の効率化フロー
僕が実際にやっている1エピソードの制作フローと所要時間:
| 工程 | ツール | AI導入前 | AI導入後 |
|---|---|---|---|
| 企画・台本 | Notion | 30分 | 30分(変わらず) |
| 録音 | Riverside | 40分 | 40分(変わらず) |
| 音質補正 | Adobe Podcast | 手動30分 | 自動5分 |
| 編集(カット・フィラー除去) | Descript | 120分 | 30分 |
| 文字起こし | Descript | 60分 | 自動3分 |
| マスタリング | Auphonic | 30分 | 自動5分 |
| 公開 | Spotify等 | 15分 | 15分 |
| 合計 | 325分(5.4時間) | 128分(2.1時間) |
約60%の時間短縮。月4エピソード制作する場合、月に約13時間の節約になる。
よくある質問
Q. 1人で始めるなら最低限何を使えばいい?
Adobe Podcast(無料・音質補正)+Descript($24・編集&文字起こし)の2つで十分。合計月$24で始められる。
Q. マイクは何を使っている?
Blue Yeti(約15,000円)を2年間使っている。USB接続で設定が簡単、音質も十分。最初から高級マイクを買う必要はない。
Q. AIで文字起こしした内容をブログ記事にも使える?
使える。Descriptで文字起こし→ChatGPTで記事形式に整形、というフローで、ポッドキャスト1本からブログ記事1本を同時に量産できる。僕はこの方法で月4本の記事を追加コストゼロで作っている。
まとめ
ポッドキャスト制作でAIツールを使わないのは、2026年においては「手書きでメール送るようなもの」だと感じている。まずはAdobe Podcastの無料音質補正から試して、本格的に続けるならDescriptに投資する。月$24で制作時間が半分になるなら、これ以上コスパの良い投資はない。





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