Figma vs Canva vs Adobe Express【デザインツール3社比較2026年版】

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「デザインツール、多すぎて何を使えばいいかわからない」

この相談を受けない月はない。特に2025年から2026年にかけて、各ツールがAI機能を次々搭載したことで、「できること」の境界線がさらに曖昧になった。

Figma、Canva、Adobe Express——この3つは、それぞれ出自も得意分野も違う。Figmaはプロダクトデザイン、Canvaはノンデザイナー向けのグラフィック制作、Adobe ExpressはAdobe Creative Cloudの入門版。そもそも競合ですらなかった3つのツールが、いまや同じ領域で顧客を奪い合っている。

私は仕事でこの3つをすべて日常的に使っている。UIデザインはFigma、SNS画像やプレゼン資料はCanva、印刷物やブランド素材はAdobe Express。使い分けが定着するまでに半年以上かかったが、今では「このツールじゃないとダメ」という場面がはっきり分かるようになった。

この記事では、2026年4月時点の最新情報で、この3ツールを徹底的に比較する。

料金比較

まず気になるのは費用だろう。

プラン Figma Canva Adobe Express
無料 ファイル3つまで 基本機能利用可 基本機能利用可
個人有料 $15/月(Professional) ¥1,000/月(Pro・年払い時) ¥1,078/月(Premium)
チーム $45/月/人(Organization) ¥1,800/月/人(Teams) ¥2,178/月/人(Teams)
学生・教育 無料 無料(Education) 無料

コスパだけで見ると、Canva Pro(¥1,000/月)が圧倒的に安い。Figmaは個人プランでも$15/月(約¥2,250)、チームプランだと$45/月/人(約¥6,750)とかなり高額だ。Adobe Expressは中間的な位置づけ。

ただし、料金だけで判断するのは危険だ。「安いから」とCanvaを選んだデザインチームが、半年後に「やっぱりFigmaが必要」と乗り換えるケースを何度も見てきた。用途に合わないツールを使い続けるコストのほうが、月額の差額よりはるかに大きい。

機能比較: 3つの軸で見る

軸1: UI/UXデザイン

Figma: ◎(本領発揮)
Canva: △(そもそも用途が違う)
Adobe Express: △(対象外)

UI/UXデザイン——つまりWebサイトやアプリの画面設計——をやるなら、Figma一択だ。ここは議論の余地がない。

Figmaのコンポーネント機能、オートレイアウト、プロトタイプ作成機能は、他の2ツールには存在しない。デザインシステムを構築して、チーム全体でUIの一貫性を保つ——こうしたワークフローはFigmaでしか実現できない。

軸2: グラフィックデザイン(SNS画像・チラシ・ポスター等)

Figma: ○(できるが効率が悪い)
Canva: ◎(最も得意な領域)
Adobe Express: ◎(テンプレートの品質が高い)

InstagramやXの投稿画像、チラシ、プレゼン資料、名刺——いわゆる「ビジュアルコンテンツ」の制作では、CanvaとAdobe Expressが強い。

Canvaはテンプレート数が25万以上あり、数クリックでプロっぽいデザインが作れる。デザインの知識がゼロでも「それなりに見える」ものが出来上がるのは本当にすごい。

Adobe Expressはテンプレートの品質がCanvaより一段上だと感じる。Adobeの膨大なフォントライブラリとAdobe Stockの素材を使えるのは大きなアドバンテージだ。ただし、テンプレートの「数」ではCanvaに及ばない。

Figmaでも同じことはできるが、テンプレートが少なく、素材の挿入もCanvaほどスムーズではない。SNS画像を1枚作るのに、Canvaなら3分、Figmaだと15分かかる——そんなイメージだ。

軸3: 共同編集・チームコラボレーション

Figma: ◎(リアルタイム共同編集の元祖)
Canva: ○(基本的な共同編集は可能)
Adobe Express: ○(改善中だがまだ発展途上)

Figmaはリアルタイム共同編集のパイオニアだ。デザイナーとエンジニアが同じファイルを同時に見ながらコメントし合える。カーソルがリアルタイムで表示されるので、「いまどこを見ているか」が一目でわかる。

Canvaも共同編集に対応しているが、Figmaほどスムーズではない。大きなファイルだと動作が重くなることがある。

Adobe Expressの共同編集機能は2025年に強化されたが、FigmaやCanvaほどの成熟度にはまだ達していない。

AI機能の比較

2026年のデザインツール比較で外せないのがAI機能だ。

Figma AI

  • Auto Layout提案: デザイン要素の配置を自動最適化
  • テキスト生成: UIのコピーライティングをAIが提案
  • デザインバリエーション生成: 1つのデザインから複数のバリエーションを自動生成
  • コード生成: デザインからReact/CSSコードを自動出力

Canva Magic Studio

  • Magic Design: テキスト入力からデザインを自動生成
  • Magic Write: AIによるコピーライティング
  • Magic Edit: 画像の一部をAIで編集・置換
  • Magic Eraser: 画像の不要な要素をAIで削除
  • Text to Image: テキストからAI画像生成
  • Magic Animate: スライドにアニメーションを自動追加

Adobe Express AI(Adobe Firefly統合)

  • Firefly画像生成: テキストから高品質なAI画像を生成
  • 生成塗りつぶし: 画像の一部をAIで変換
  • テキストエフェクト: 文字にAIでエフェクトを適用
  • 背景除去: ワンクリックで背景を透過

AI機能の充実度ではCanvaが最もバランスが良い。デザイン生成、画像編集、テキスト生成がひとつのツール内で完結する。

画像生成の品質ではAdobe Express(Firefly)が最も高い。Adobeは「商用利用可能なAI画像生成」を強く打ち出しており、著作権リスクの面でも安心感がある。

Figma AIはUI/UXデザインに特化した機能が中心で、汎用的なグラフィック制作のAI機能はCanvaやAdobe Expressに比べると限定的だ。

用途別おすすめ

迷ったときの判断基準をシンプルにまとめる。

Figmaを選ぶべき人:
– Webサイトやアプリの画面設計をする
– デザインシステムを運用している
– デザイナーとエンジニアが密に連携する

Canvaを選ぶべき人:
– SNSの投稿画像を大量に作る
– デザイン専任者がいないチーム
– プレゼン資料・チラシ・名刺を自分で作りたい
– コストを抑えたい

Adobe Expressを選ぶべき人:
– 印刷物のデザインが多い
– 高品質なAI画像生成が必要
– すでにAdobe Creative Cloudを契約している
– ブランドの一貫性を重視する

私の経験から言えること

以前、あるスタートアップのマーケティングチーム(非デザイナー4人)に「どのツールがいいですか」と相談されたことがある。

最初はFigmaを勧めかけたが、チームの状況を聞いて考え直した。作るものの90%がSNS画像とプレゼン資料。UI/UXデザインの業務は外部委託していて社内では発生しない。

結論としてCanva Proを勧め、3ヶ月後に「めちゃくちゃ助かっています」とフィードバックをもらった。4人全員が初日から使いこなせたという。もしFigmaを勧めていたら、学習コストで挫折していた可能性が高い。

逆のパターンもある。デザインエージェンシーがCanvaで制作を始めたが、細かいカーニング調整やベクター編集ができず、3ヶ月でFigmaに移行したケースだ。

ツール選びは「何を作るか」と「誰が使うか」で決まる。

併用という選択肢

実は、3つのうち1つに絞る必要はない。

私自身の使い方を紹介すると、こうだ。

用途 ツール 頻度
Webサイト・アプリのUI設計 Figma 週5日
SNS投稿画像 Canva 週3〜4日
プレゼン資料 Canva 週1〜2日
印刷用チラシ・パンフレット Adobe Express 月2〜3回
AI画像生成 Adobe Express (Firefly) 週1〜2回

月額コストはFigma $15 + Canva ¥1,000 + Adobe Express ¥1,078 = 合計約¥4,300/月。3ツールを使い分けることで、どんなデザイン業務にも対応できる体制が整う。

もちろんこれはデザイン業務が多い人の場合だ。「たまにSNS画像を作る」程度なら、Canvaの無料プランだけで十分。

移行時の注意点

既存ツールから乗り換えを考えている場合の注意点を2つ。

Figma → Canva / Adobe Express: Figmaのコンポーネントやオートレイアウトは移行できない。UI/UXデザインの資産はFigmaに残し、グラフィック制作だけ別ツールに移すのが現実的。

Canva → Figma: Canvaで作ったデザインはPNG/SVGでエクスポートしてFigmaに取り込めるが、編集可能な状態での移行は難しい。テンプレートやブランドキットは作り直しになる。

移行にかかる時間は、チームの規模や資産の量にもよるが、2〜4週間が目安だ。移行期間中は旧ツールと新ツールを並行運用するのが安全だろう。

まとめ

Figma、Canva、Adobe Express——3つとも優れたツールだが、万能なものはない。

判断を迷ったら、まずこの質問に答えてみてほしい。

「自分(またはチーム)が最も多く作るデザイン物は何か?」

UI/UXデザインならFigma。SNS画像やプレゼン資料ならCanva。印刷物やAI画像生成ならAdobe Express。答えはシンプルだ。

3つとも無料プランがあるので、それぞれ1時間ずつ触ってみるのが最も確実な判断方法だ。カタログスペックでは見えない「手に馴染む感覚」が、実際に触ると分かる。


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